これからは、のびのび生きよう!

「他人が自分をどう思うか」より「自分が自分をどう思うか」の方が大事。これからは、もっとのびのび生きていきましょう!

私のあがり症歴(中編)

前編からの続きです。

 

辛かった会社の朝礼

一度緊張してしまうと、次から緊張することを意識してしまい、
どんどんどんどんあがり症はひどくなってしまった。

当時勤めていた会社は、毎朝、朝礼があった。
朝礼用の冊子があり、「●月▲日 ■■の大切さ」というような感じで、
1日1ページ、コラムが書かれていた。

毎朝指名された者がその冊子に書かれていることを朗読して、
感想を述べなければならなかった。

しかもきつかったのが、月に1回、順番で自分の番がまわってくるとかなら
まだマシなのだが、毎朝、不意打ちで指名されるので、
いつ自分が当てられるのか?と常に緊張していなければならなかった。
2日連続で当てられることもあり、一度やったからしばらくは大丈夫だろうと
安心することもできなかった。

私は、何度か指名されたのだが、あまりの緊張で、声が震えて
途中でまともに読むことができなくなってしまい、
震えた声での途切れ途切れの朗読になってしまったことがあった。
周囲の冷たい視線が痛かった。
特に、女性社員からそのような視線を浴びるのが辛かった。
この人いいなぁ、と密かに想いを寄せていた人もいたのだが、
その人の前で、ぶざまな姿をさらしてしまったのは辛かった。
当然その人への密かな想いは、想いを少しも伝えることなく終わった(涙)

とにかくこの頃は、朝礼が嫌で嫌で仕方がなかった。
朝礼の時間になると、トイレに逃げ込みたくなったし、
朝礼が終わったら、グッタリして1日が終わったような気分になった。

心療内科に行ってみた

なんとかしなくてはいけないと思った私は心療内科に行くことにした。
ホームページを見て、あがり症の治療に力を入れている心療内科があったので、
行ってみたいなと思った。
私は千葉県に住んでいて、その病院は東京で、少し遠かったのだが、
その病院に行くことにした。
ちなみにその病院は、今でも定期的に通っている。

病院では、「抗不安薬」と「βブロッカー」の薬を処方された。
抗不安薬は、不安や緊張などを軽減させる薬で、
βブロッカーは、心拍を抑える薬とのことだった。
両方とも、毎日飲む薬ではなく、あがり症の症状が出てしまいそうな場面の時に飲む頓服だ。

私は、抗不安薬を飲んでも、あまり効果は見られなかったのだが、
βブロッカーの効果はてきめんで、人前で話さなければいけない時の数時間前に
薬を飲むことで、鼓動が早くなるのを抑えることができた。
鼓動が早くならなければ、声が震えないので、落ち着いて話すことができた。

朝、薬を飲んで、会社の朝礼で落ち着いた声でしっかり朗読できた時の
喜びは今でも覚えている。薬の力なのだが、あの日は一日幸せな気分だった。

その後も、会社の朝礼や会議での発表の時、薬を飲むことでしのぐことができた。
薬はあまり飲みたくないと思っていたが、薬に頼らざる得なかった。
まさに薬はお守りという感じで、当時の私にとってはかなりの救いだった。

つづく