これからは、のびのび生きよう!

「他人が自分をどう思うか」より「自分が自分をどう思うか」の方が大事。これからは、もっとのびのび生きていきましょう!

「俺は聞いてない」

私は社会人を20年くらいやっているが、その経験からいくつか心掛けていることがある。そのうちのひとつが、「どんな小さなことでも上の人には報告する」ということだ。何故かというと、「俺は聞いてない」と怒る人があまりに多いからだ。

以前、60代の男性の役員の方(以下Aさん)がいた。とても温厚な方で、怒鳴ったりしない方だった。ある日、突然取引先の偉い方が来社された。本当に突然で、たまたま近くに来たから来社されたらしい。10分ぐらい前に、他の役員に訪問する旨の連絡があったらしい。

突然の取引先の偉い方の訪問にAさんはかなり驚いて慌てていた。挨拶をして事なきを得たものの、Aさんは納得がいかない様子で連絡を受けた他の役員に怒りだした。

「〇〇さん、なんで●●さんが来ることを教えてくれなかったんですか?!」
「いや、私も10分くらい前に、突然電話で聞いたんですよ」
「だったら、その時言ってくれればいいじゃないですか!!」
「・・・すいません」
「私は聞いてなかったから、背広も着てなかったんですよ。」
「・・・すいません」

Aさんは、けっこうな剣幕で怒鳴っていた。役員が役員に怒鳴っている状況に、私を含め周囲は驚いていた。

私は直接怒られたことはないが、その他にも上の人から「俺は聞いてない!」と怒られている人をよく見かける。そういう場面を見かける度に、「一言、言っておけばいいのにな」と思う。冒頭に書いた通り、私はどんな小さなことでも上の人には報告している。上の人は、「いちいちそんなこと聞かなくてもいいよ」と思うかもしれないが、
報告しなきゃしないで「俺は聞いてない」と怒るものだ。それだったら、「いいよ、その話は聞かなくて」と言われた方がまだマシだ。

よくあるのが、例えば、会議の時間が変更になって、部長と課長に連絡しなければならない時。部長に連絡して、部長に言っておけば課長にも伝わるだろうと思い、課長に連絡しないでおくと課長に連絡がいかずに「俺は聞いてない」と怒られてしまうことが多い。そうなった時に「部長に伝えたので、課長にも伝わっていると思っていました」と言っても火に油を注ぐだけだ。こういう時は、面倒くさいがそれぞれ両方に伝えた方がいいと思う。仮にそれで、課長から「その話は部長から聞いたよ」と言われても、聞いてることの確認が取れたと思えばいい。まさかそれで、「その話はもう知ってるよ!!」と怒り出す人はそんなにいない。たまにそのような人もいるが、激怒されることはない。普通の人は、確認のためにわざわざ言いにきてくれたんだなと思ってくれる。

先日、逆の立場で私は嫌な思いをした。予定の日時が変更になったのを知らされていなかったのだ。他部署の若手社員のAさん(この間のAさんです)が、私の上司の部長に日時が変更になることを告げた。Aさんは部長に伝えておけば私にも伝わると思っていたらしい。一方、部長は私にはAさんから連絡が行くと思っていたらしい。ありがちなことだが、結果的に私には日時の変更の連絡が来ないで当日になり「俺、聞いてないよ」という状況になってしまった。怒るというよりも悲しかった。自分って嫌われているのかなと不安になってしまった。

まあ、だけど文句を言っても仕方がないので我慢することにした。私が何か言うと、一番弱い立場の若手社員のAさんが怒られてしまい気の毒だと思ったからだ。それに、おそらくAさんは私には話しかけづらいのだろうなと思う。普段から、話しかけやすい関係を築いていればこのようなことはないのかなと思った。そう考えると私も悪い。
それから、報告するということに関しては、私は凄く過敏になっている。自分が普段気を使っているから、自分が気を使われなかった時に凄く悲しくなる。だから、このがっかりした悲しい気持ちは、自分が普段、報告ということに過敏になりすぎているからで
普通の人はその程度の感覚なんだよな、と思うことにした。人生、何事も固執しないでまあいいかと思った方が楽に生きられる。

それにしても毎日、いろいろな人に気を使って凄く疲れる。上にも下にも気を使って疲れる。もっと純粋に仕事をしたい。