これからは、のびのび生きよう!

「他人が自分をどう思うか」より「自分が自分をどう思うか」の方が大事。これからは、もっとのびのび生きていきましょう!

第37回 NHK杯将棋トーナメント 4回戦・第2局 中村修王将 対 羽生善治四段

1988年2月に放送された、第37回NHK杯将棋トーナメント 4回戦 中村修王将 対 羽生善治四段の対局をアベマTVで見た。(タイトル、段位は当時のもの)
羽生四段は当時17歳。今年度の成績はここまで40勝10敗、勝率ちょうど8割、10連勝2回とのこと。「どうしてこんなに勝つんでしょうか?」と司会の永井さん。中村王将は当時25歳。タイトルをとって活躍中の若手棋士という感じ。解説は大内九段、当時47歳くらい。「対局者二人の年齢を足しても私より若いから嫌になる」と笑っていた。解説は早見えでわかりやすかった。司会はおなじみの永井英明さん、当時61歳くらい。ちなみに私は当時小学6年生。ちょうど学校で将棋が流行っていて、将棋に興味を持ち始めた頃。初めて見たNHK杯の対局がこの中村羽生戦。この対局を見て、将棋にのめり込むことになる。

先手は中村王将。☗2六歩☖8四歩の出だしで相掛かりへ。序盤早々☗2七銀と銀を繰り出すが、後手に☖4四角☖5四銀と牽制され、☗3八銀と戻る展開に。その後、☗3六飛、☗8六飛と飛車を動かし、ひねり飛車模様に。でも、ひねり飛車にはならず、完全な力戦型の手将棋になった。
お互い神経を使う序盤戦。中村王将は、5六、2六と飛車を何度も横に動かす。一方羽生四段は☖4一角と持ち駒の角を受けに使わされ、序盤は中村王将がリードする展開に。

その後、お互いの手を殺し合う長い中盤戦が続く。対局中、「今日は対局が延びましたので・・・」と司会の永井さんが一人で棋譜を読みながら指し手を進めるシーンがあった。そういえば、昔はこうだったなと思い出した。最近はうまく編集しているのか、棋譜だけ進める場面は見なくなったが・・・。
中盤戦、中村王将が6八の王様を7九→8八→9七→8六と動かし、羽生四段の攻めの拠点の8六の歩を取ってしまう。これで局面は中村王将優勢に。2回戦の羽生谷川戦で、羽生四段が中央に厚みを作り局面を優勢にしたが、本局はその逆の形のようになってしまった。
ところが簡単にあきらめないのが羽生四段。その後必死に手を作り大熱戦に。並の棋士なら逆転されてしまい羽生四段の勝ちとなるところだが、中村王将も強い。慎重な指し回しで羽生四段に逆転のチャンスを与えない。最後は羽生四段が下駄を預けて、中村王将が羽生玉を即詰むに仕留めた。持ち駒が一歩も余らないピッタリの詰みだった。151手の大熱戦。中村王将が終始うまく指したという感じ。おそらく負けられないとかなり気合が入っていたのだと思う。羽生四段は残念だが、こううまく指されてはしょうがないという感じか。悪手や敗着は私にはわからなかった。観戦記を読みたいところだ。

前述したとおり、この対局を見て小学6年の私は将棋に夢中になった。少ない小遣いの中から、NHK将棋講座テキスト、将棋世界、将棋マガジン等の将棋雑誌を買い始めた。当時の将棋雑誌は捨ててしまったが、取っておけばよかったなぁ。今読むと凄く面白いだろうな。今度古本屋に探しに行こうかな。