あの頃と同じ

26歳ぐらいの頃、このままじゃダメだと思った私は資格を取りたいと思い勉強を始めた。法律の勉強をしたいと思ったので、行政書士の勉強をした。法人税を勉強したいと思ったので、税理士試験の勉強もした。当時はやる気だけは凄くあって、手当たりしだい、いろいろな分野の勉強をしていた。
土日に学校に通っていたのだが、平日は通信教育で勉強をしていた。通信教育は当時カセットテープだった。当時はラジカセを持っていたので、コタツの上にラジカセを置いて、少し説明を聞いて、一時停止ボタンを押して、ノートにまとめて、再生ボタンを押してまた説明を聞くといった感じで勉強していた。
勉強を始めた頃は、実は大きな失恋をした時で、けっこう気持ちが落ち込んでいて毎日淋しいという思いがあった。通信教育のカセットテープの先生の「みなさん、こんばんは。今日はですね・・・、〇〇の学習をやっていきたいと思います」という声に励まされた。唯一のつながりという感じがした。淋しい気持ちが襲ってきたらカセットテープを聞いて勉強していたのを覚えている。
資格は取得できなかったけど、あの頃勉強したことは今でも凄くいきている。勉強して身に着いたことも当然役に立っているが、自分なりの勉強のやり方を身に着けたというか、勉強をする習慣がついたのが一番良かったと思う。

あれから20年ほど経ったが、状況は今もあんまり変わらないな。カセットテープがユーチューブに変わっただけで、淋しい気持ちが襲ってきたらユーチューブで勉強しようと思ったりしている。今のこの時間も将来いきてくるといいんだけど。